「助けてください」と言えたとき、あなたは自立している

こんにちは、理系東大生ブロガーのサトゥーです。

突然ですが、冒頭のこの言葉。

「助けてください」と言えたとき、あなたは自立している

って、納得できますか?

今日は、この「自立」と「依存」について、

一冊興味深い本があるのでそちらの紹介です。

納得できない方、納得したい方は是非買ってみてね

この本の具体的な紹介に入る前に、

最初に言った「自立」と「依存」について、

この本に書いてあったことをもとに書いていきます。

「自立」=「依存すること」?

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この本と出会う前の僕も含め、多くの人は次のように考えます。

自立するということは、誰にも頼らないことだ

しかし、中村尚司さんという経済学者によって、

これが間違いであることが示されたのです。

中村さんは、自身の論文*1で、

「自立とは、依存する相手が増えることである」

と述べています。

もし、「自立=他者への依存からの脱却」であるならば、

自立するためには、

他人への依存をどんどん減らしていく必要があります。

しかし、

人間は、他者に依存しなければ生きていけない動物です。

他者との関わりを断ち、

山奥に一人で自給自足の生活を送るというのは

非現実的です。

人間は誰でも、

直接的もしくは間接的に、

他者に依存しているのです。

ということは、依存先をどんどん減らしていっても、

最終的には、どうしても切れない依存先が残ることになります。

少数の依存先が残ると、そこには従属関係が生まれてしまいます。

つまり、頼れる人が減ってしまうと、

残った人にはより多くのことを頼らなくてはいけないし、

その分、残った人の重要性は大きなものとなるということです。

要するに、

依存する相手が減るとき、人はより従属してしまう

のです。

つまり、

あなたがもし、他人に助けを求めることは悪いことであると考え、

一人でなんとかしなきゃ、と抱え込む人であるのなら、

その考え方こそが、あなたを人に従属させてしまう原因となっているのです。

裏を返せば、

「助けてください」と他人に言えたとき、あなたは自立している

ということになるのです。

ちょっと非常識的で受け入れがたい考えかもしれませんが、

よく考えると、これは非常に真っ当なものです。

親鸞の「他力と本願」

この考えは、親鸞の「他力と本願」の考えに似ているような気がします。

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wikipediaより

みずからの能力を頼りに善行を積む人は、ひたすら阿弥陀仏のお力に任せきる気持ちが欠けているために、阿弥陀仏の本願の対象とはならない。みずからの力をたのむこころをひるがえして、阿弥陀仏の本願にお任せすれば、真実の浄土に生まれることができるのである。

(「日本の名著6」中央公論社)

善人悪人によらず、煩悩にまみれた我々が、悩み続けるということを哀れに感じた阿弥陀仏が、悪人も救って仏とするというものであるから、

自分でなんとかしようとして、善行を積む善人よりも、

阿弥陀仏の本願に全てを任せてしまっている悪人の方が救われる

という考えです。多分

自立とは、仲間に頼ること

さて、ここまで読んでいただいた方にはもうお分かりかと思いますが、

結局、「自立する」ということは、

「困ったときに仲間に頼れる」ことなんですね。

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当然、これは自分以外のみんなに当てはまる原理ですから、

他人が困った時に助けてあげることは、

他人の自立を支えてあげていることになりますね。

という、ちょっと衝撃的で面白い話でした。

『生きる技法』について

さて、本の紹介。

こちらの本は、上で述べたような「自立」をはじめ、

友達、自愛と自己愛、貨幣と信頼、夢、自己嫌悪といったワードについて

著者が人生をかけて悩み抜き、導き出した命題がまとめられています。

ただのノウハウ本とはかなりテイストが違うので要注意です。

amazonのレビューにためになるものがあったので載せときます。

2016年8月21日
「『助けてください』と言えたとき、人は自立している」
著者は京大卒で若くして社会的な賞を受賞し現在は東大教授という超エリート。だが、
そのどれにも全く幸福感を持てず、その名声が目当てで結婚した奥様とは最悪な関係で
結果的に離婚に至るという、内面的にはかなり悲惨な人生。だからこそ、誰も教えてく
れない生きる事についての苦しみ、辛さについて命がけで考え、悩み抜いた事がひしひし
伝わってくる。その結果が「命題」として数多く出てくるが、悪人正機説のような常識
とは真逆の説ため、一瞬ひるむ(一般的解釈は「人に依存しない状態」が自立だろう)。
が、読み進めると深く頷けるのだが、凡人のヤワな価値観では軸がブレてしまいそう
なので、心に余裕ある時に読むべき本かも。

著者の安冨歩さんは、

京大を卒業して、現在は東京大学東洋文化研究所教授をされているそうです。

経歴だけ見ると典型的なエリートですが、

この本を読むと、エリートならではの苦労をされてきた方なのだな、と感じます。

必死で考えて生き抜いてきた痕跡が、この本の内容から感じ取れます。

内容については、

一般的ではない、ちょっと衝撃的な内容が多いので、

そちらについてもちょっとだけ注意を。

レビューにある通り、

心に余裕がある時に読まないと、途中でリタイアしてしまうかもしれません。

こんな人にオススメです。

  • 悩み事がある人
  • 「哲学」したい人
  • 現代人(特にこれからの世代)


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*1:「当事者生の探求と参加型開発ースリランカにみる大学の社会貢献活動」

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