002 多変数のみかた

こんにちは、今日も一問解いてみましょう。

 

前回の問題はこちら↓

001 除法の扱い

 

問題

\displaystyle a, b, c, d は実数で、

\displaystyle |a| \leqq 2, |b| \leqq 2, |c| \leqq 2, |d| \leqq 2,  a + b = 1, c + d = 1 を満たすとする。

このとき、\displaystyle ac + bd の取りうる値の範囲を求めよ。


 

解説

 

サトゥー

早速解説にうつります。

 

多変数はイヤなので地道に文字を減らす作戦

まぁ、この考え方は超基本的で、選択肢としては常に意識しておかなければいけない考え方ですね。

 

基本的に人は複数の動くものを同時に追いかけるのが苦手です。

だから、「xとyが動くときの2変数関数f(x,y)の〜〜」みたいな問題って、考え方をある程度知っていなければ難しいところがあるんですよね。(単純に面倒なだけの場合が多いので入試に出るのはハイレベルな大学くらいですが)

 

基本的に複数の変数を扱うときは、変数を消去して考えるのが普通です。

 

サトゥー

だって2つの変数の動きを追うよりも、ちょっと制約がついた1つの変数の動きを追うほうが楽そうじゃない?

 

 

めも

多変数を扱うのは難しいので、なるべく文字を減らして考えよう

 

 

ということで、まずは解答1としてこちら。

 

あ、文字消去したら変数のとりうる値の範囲の確認を忘れないこと!

めも

文字を置き換えたり、消去したりするときは、範囲の確認を忘れないこと

 

 

 

別の方法を考えてみる。

さてさて、これだけだとマジで何も面白くない作業なので、

ちょっとここでよく使えるテーマと織り交ぜながら別の方法を考えてみたいと思います。

 

内積を利用して考える

そう、内積です。ベクトルの分野で出てきたアレです。

 

\displaystyle \vec{x} = (a, b)\displaystyle \vec{y} = (c, d) の内積は

\displaystyle \vec{x} \displaystyle \cdot \displaystyle \vec{y}\displaystyle ac + bd

と表記できるアレですね。

 

ベクトルの内積についての理解を深めたい方はこちらをご覧ください。参考になります。

【数学】「内積」の意味をグラフィカルに理解すると色々見えてくる その1 | Qiita

 

 

これをkの問題に当てはめてみましょうか。

求めたいのは \displaystyle ac + bd の取りうる値の範囲ですね。

この \displaystyle ac + bd は、最初の例で説明した内積\displaystyle \vec{x} \displaystyle \cdot \displaystyle \vec{y} になりますね。

こう考えてみると、次のような解答が得られるのではないでしょうか。

 

 

あと残りは同じなのでやってみてください。

最大になるのはXとYがともにPもしくはQのとき

最小になるのはXとYがPとQの両端にあるとき

ですね。

 

図形的処理で攻めるか計算ゴリ押しで攻めるか

さて、とりあえず今日の問題も終わったので、ちょっとだけ余談をします。

 

数学のレベルがある程度上がってくると、ある問題について「図形的で幾何学的な処理」で行くか、「ゴリゴリの計算」で行くか、その判断がとても難しくなってきます。

 

今回の問題も、ゴリゴリの計算問題とみて(ゴリゴリかどうかはさておき)文字消去・文字固定をして解くか、それとも図形的考察で攻めるべき問題とみてベクトルを導入して解くかで、解答が2つ生まれるわけです。

 

今回は判断の助けになれるよう、「図形処理でいける問題」と「計算処理でいける問題」の特徴を僕なりにまとめました。

図形的処理が有効な問題
  • 図形的考察によって計算が大幅に減る
  • 正確なグラフの視覚的イメージが比較的簡単に持てる
  • 厳密性は二の次に、とりあえず答えを得た方がいい問題

 

計算ゴリ押しで攻めるしかない問題
  • 図形的考察をしても計算量があまり変わらない問題
  • 正確なグラフのイメージが持ちにくい問題(複雑な関数など)
  • 厳密な議論が求められる問題

 

まぁなんか、当たり前のことを書いて終わってしまいましたが。。

言語化してまとめると、ある程度頭の中が整理されるので、ぜひ参考にどうぞ。

 

 

P.S.多変数系の問題で死ぬほど面倒な問題

記事を書いていてふと、とある問題を思い出しました。

 

東工大の2011年のAO入試の数学の問題です。

サトゥー

受験生当時、後楽園のマックで泣きそうになりながら解いていました(解けなかった)

正の数 \displaystyle a, b, c が三角形の3辺の長さとなるように動くとき、

\displaystyle \frac{a^2 + b^2 + c^2}{ab + bc + ca}

のとりうる値の範囲を求めよ。


 

よっぽど暇な人はやってみてください。特に得られるものはありませんが笑

解答はこちら

 

 

 

 

というわけで、また次回お会いしましょう。

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