003 円周率を求めたい!!

サトゥー

こんにちは、サトゥーです。

今日も1問解いたのでシェアします。

 

前回の問題↓

数学問題001 除法の扱い 数学問題002 多変数のみかた

 

問題

 

(1)定積分 \displaystyle \int^1_0 \frac{x^4 (1 - x)^4}{1 + x^2} dx の値を求めよ。

(2) \displaystyle \frac{x^4 (1 - x)^4}{1 + x^2} をうまく評価することにより、\displaystyle \pi の値を小数第2位まで求めよ。

 


 

今日は評価の問題です。数3の分野になるので、理系向けですね。

 

解説

 

サトゥー

それでは、ここからまたゆるーく解説していきますね。

 

 

円周率の近似分数の話

 

先に言っておきますが、(1)は \displaystyle \frac{22}{7} - \pi が答えです。

\displaystyle \frac{22}{7} というのは円周率 \displaystyle \pi の近似分数の一つとしてちょっと有名な数字です。

アルキメデスが紀元前3世紀に発見したらしい。

 

他にも、\displaystyle \frac{355}{113} みたいなのも有名です。

こちらは祖沖之(そちゅうし)という数学者が見つけたそうですね。113,355って覚えやすいので、ぜひ覚えておくと何かの役にたつかもしれません。

小数第6位まで一致していて、とんでもない精度の近似が簡単な分数でできてしまいます。予備校で先生に教えてもらった時は衝撃でしたね。

参考:約率、密率、連分数:円周率の近似値のお話

 

 

評価の問題

さてさて、話が変わりますが、評価の問題は、難関大では結構出る難しいテーマですね。

基本的には

  1. 評価に必要な不等式を導出する
  2. 評価したい式の証明or近似値の計算をする

の順番で進んでいきます。

 

東大では有名な問題だと、

円周率が3.05より大きいことを証明せよ。(03東大)

とか、

\displaystyle \int_0^{\pi}e^x\sin^2xdx > 8 を示せ。ただし、\displaystyle \pi = 3.14..., e= 2.71... である。(99東大)

とか、

(1) \displaystyle 0 < x < a を満たす実数 \displaystyle x, a に対し、次を示せ。

\displaystyle \frac{2x}{a} < \int^{a + x}_{a - x} \frac{1}{t}dt < x( \frac{1}{a + x} + \frac{1}{a - x})

(2) (1)を利用して、次を示せ。

\displaystyle 0.68 < log{2} < 0.71

ただし、\displaystyle log{2} は2の自然対数を表す。(07東大)

とか。

 

結構難しく、試験本番では泥沼にはまることが多い要注意問題です。

 

また、不等式を自分で導いたり、いじったりするためには、

それなりの「経験に裏打ちされた慣れ」というものも必要になってくるのではないかと感じています。

 

ということで、本問で使う不等式なんかは、導出する過程なんかは結構考え方としてテンプレというか、基本的なものになるので、ぜひ習得しちゃってくださいな。

 

本問のアイデア

 

難しそうな式を挟んで評価する時は、基本的に「計算がしやすい形に」するのがセオリーです。

てかそうしないのはもはやナンセンスですらあります。

 

定積分の評価の場合、

  1. 被積分関数をいじって評価
  2. 積分区間をいじって評価

の2通りが考えられますが、基本的に1.がほとんどです。

 

本問でも計算がしやすい形にします。

\displaystyle \frac{x^4 (1 - x)^4}{1 + x^2} という式をうまく不等式で評価するにあたって、どうすればいいか?

 

分数って基本的に分母が簡単な方が計算しやすいですよね。特に積分の場合なんかは。

サトゥー

分母にめんどくさい形がきたら、積分計算は基本的にだるくなりがちなので、簡単な形で計算できるようにならないかを意識しときましょう。

 

ということで、分母をうまく評価するという方針でいきます。

分子も分母も正であるため、値が正であることを当たり前として進めていきます。

 

今回は(1)の積分区間が0から1までとなっていますから、これをヒントに、0から1までの範囲で式を評価してみましょう。

 

すると、こんな不等式が成り立ちます。

\displaystyle\frac{x^4 (1 - x)^4}{1 + 1} < \frac{x^4 (1 - x)^4}{1 + x^2} < \frac{x^4 (1 - x)^4}{1 + 0}

左辺と右辺の式、分母に変数が消えたから、かなり積分計算が楽になりましたよね?

 

これでとりあえず計算してみましょうか。あとはゴールまで突っ走りましょう。

 

略解

解答では面倒だったので死ぬほど計算はしょっています。お許しを。

 

 

余談:円周率の話

 

ちょっとだけ円周率の話をします。

円周率はだいたい30桁くらい覚えておけばすごいって言われるの法則

東大生ってなぜか円周率暗記してる人、多いですよね。

サトゥー

僕もなぜか50桁くらいは今でも言えます。気持ち悪がられるので言いませんが。。

これは経験則なのですが、円周率は30桁覚えておけば「すごい」と言われます。尊敬されます。きっと。

  • 3:まだまだ
  • 3.14:普通
  • 3.141592:ちょっと「通」ぶれる
  • 3.14159265358979:なかなかやるじゃん
  • 3.141592653589793238462643383279:すごい(ちょっとキモい)
  • それ以降:キモい

みたいな感じですね。

 

ビュフォンの針

こんな面白い話があります。

 

同じ長さの針やつまようじを用意し、その長さの半分の間隔で平行線を引きます。

針をたくさんぶちまけて、平行線に交わる針の個数を数え、全体との比を取ると、

ここに \displaystyle \pi が現れるんですね。

 

サトゥー

ということは、これを利用すれば \displaystyle \pi を近似的に求められるのでは…??

と考え、中学生の弟の自由研究というていで、弟につまようじを2000回ほど地面にぶちまけてもらったのですが、だいたい小数第3位くらいまでの精度でしたね。

 

そう考えると祖沖之の考えた近似分数はヤバいですね。

 

ラマヌジャンとかいうド変態

数学をやっている人間なら誰もが知っていると言っても過言ではない、ラマヌジャンという変態がいます。

「インドの魔術師」とか呼ばれてます。

彼は次のような式で円周率を近似的に求めました。

\displaystyle \frac{1}{\pi} = \frac{2 \sqrt{2}}{9801} \sum_{k=0}^{\infty} \frac{(4k)! (1103+26390k)}{(k!)^4396^{4k}}

キモいですね。どこからこんな気持ち悪い式出てきたんだよと。

 

wikipediaによると、ラマヌジャンさんは他にも円周率の近似値として、次のようなものを挙げていますね。

\displaystyle \pi \approx \sqrt[4]{\frac{2143}{22}} = 3.1415926525...

\displaystyle \pi \approx \frac{63(17 + 15 \sqrt{5})}{25(7 + 15 \sqrt{5}} = 3.1415926538...

\displaystyle \frac{1}{2 \pi \sqrt{2}} \approx \frac{1103}{99^2}

 

うん、お腹いっぱいですね。これは流石にドン引きです。

 

重力加速度と円周率

円周率だったら面白い話がもう一つ。

 

次のような近似式が成り立ちます。

\displaystyle g \approx \pi^2

実際に計算してみると、

\displaystyle \pi^2 = 9.86960...

さっきのラマヌジャンのせいでクソみたいに見えますが、そこそこの精度ですね。

 

 

物理の数値計算でgとπが出てきたら、約分しちゃってもあんまり答えの数値が変わることはないってことですね。

 

この辺の話と結びついてくるのが、「微小振動単振り子」です。

東大の基礎物理実験という授業でもこの事実を確かめさせるようなノリの実験をします。(まぁ実験はうまくいかなかったんですが)

 

 

 

サトゥー

微小振動単振り子を元にして、昔は「秒」が定義されたとかいう話をどこかで聞いたことがあるようなないような。

 

 

はい、円周率の話でした。それではまた。

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